西瓜糖の日々

随分と汚れた本である。というのは亡くなった父親の本棚からちょうだいした本だからである。詩のようなことばと台詞が並んでいるけれども物語の形があるから、まあまあ読みやすい。

幸せな場所に。逃れる事のできない鬱蒼としたものはある。普段私たちはそういうことは忘れているか、忘れようとして、けれども地下水のように見えない場所にそれは流れていて、時折現実の中に溢れ出す。

大学時代に最初にこれを読んだ時、これはアメリカ版の【日々の泡】かなと思った。