アメリカの鱒釣り

リチャードブローティガンは父親の愛読書である。(といっても、本棚にあったのはこれと【西瓜糖の日々】だけだったが。)父の生前、本棚から借りて読んだ際には、正直「あんまり分からない」ものだった。詩のような言葉とリズムは好きだと思ったけれども。

後から読んだ【西瓜糖の日々】の方は、おぼろげにストーリーがあったので少しは分かると思った。ところが、こちらの【アメリカの鱒釣り】はさっぱりである。だから、長い事お蔵入りになっていた。

最近になって、ふとページを開いてみると、やっぱり分からないことはそのままだったが、すごくいいと思った。ちんぷんかんぷんな言葉が並んでいるのに、「その気持ちが分かる」という感じだ。多分ここでは具体的な事柄ではなくて、空気が表現されているのかもな。