蜜のあわれ

金魚と老人が会話をしている。金魚は普段は若い娘の姿形に化けていて、まるきり唐人の恋人気取りで我がままを言う。この金魚の話し言葉がとても可愛らしい。子供と言うよりは大人になりかけの女で、随分艶かしく大胆なことを言う、金魚である。マリリン・モンロー顔負けである。これはどう考えて作者の願望だろう?と思うと、随分と生々しい願望で、こんな願望を描いて名作になるのだから、願望あっぱれである。

これを読んだ後、恋愛をしたら、絶対こういう台詞を使ってみよう。と心に決めた。問題はセンスである。こういう台詞は、センス良く言わないと単なる猥談になる。つまりは室生犀星なみのセンスが必要だということだ。まだまだ修行が足りない。詩の一つもものしなければ。ああ、もうひとつ問題があった。台詞を言う、相手である。